<   2011年 07月 ( 3 )   > この月の画像一覧

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こんなに恐ろしい風景を私は見たことがあっただろうか。
写真で見た事はあっても自分の目で見た事は初めてだ。
今までこの耳で、この肌で感じたことはあっただろうか。

巨大なハエがうようよ飛んできて車がドアを開けるたび入ってくる。
目が痛くてあけれない。転んでしまいそうな足元。喉が痛む。
町中に水溜りが出来て魚が泳いでいる。その日の町の気温は37度だという。
鼻をつんざく腐ったようなにおい、焼けて焦げたにおい、
そしてそこに微かに混じった線香の匂いと死臭。

瓦礫の山の向こうに広がる何事もなかったように碧く波ひとつない穏やかな海が微笑む。この町がどんなに美しい町だったか容易に想像できる。
あまりの壮絶さと規模の大きさにどこから手をつけたらいいのかわからない。
とにかく言葉がなく、無力感と吐き気が私を襲う。
辛くて辛くて胸が張り裂けそうだ。このまま泣き崩れてうずくまってしまいたくなる。
3・11前の世界にどうやったら戻れるのだろう。私はどうしたらいいのだろう。


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福島に行ったあと、どうしてもいてもたってもいられなくって、
東京に帰ったあとすぐにヘンダを乗せて東北へ向かった。
地図も持っていなかったし、ETCカードとガソリン代程度のお金しか持っていなかったけれど、石巻にも縁が深い友人ピアニストO子に、
「ボランティアとかに縁がなくってもいいから、とにかく被災地行った方がいいよ。
まずは見て感じた方がいい。テレビとはまったく違うから。」と言われたことや、
同じく気仙沼に縁が深いA子先輩が
「まず行った方がいい。お喋りするだけでもいい。悲しみに寄り添ってあげること、そして忘れていませんよということを伝えてほしい。」とそんなようなことを話していたことを思い出し、とにかく感じたくて、後先考えず石巻へ向かった。
途中車中二泊をしながら石巻、女川、南三陸町、気仙沼へと車を走らせた。
ずいぶん瓦礫は撤去されたとテレビでは聞いていたがそうではなかった。
テレビでは感じられなかった現実と惨状。家が転がり橋や線路は分断されて、
病院の入口に胴体のないトラックの頭が突っ込んでいた。
ガラスはすべて割れそこは鳥たちの巣になっているのかたくさんのさえずりが聞こえた。
病気の身で逃げるのはどんなに大変だったろうか。
そして医者や看護婦という心の優しい職業の人たちはその中でもきっと患者を優先させ、奔走したのであろうと想像しながら体が震えた。
ヘンダは傍らで静かに泣いていた。

行く先々で地元の人たちとたくさん話をした。
津波が直線で押し寄せてきたこと、家が壊れていく町の音のこと、
亡くした両親や友人たちのこと。
でもとにかくみんな全国のボランティアさんたちに感謝をしていた。「自衛隊が機械で瓦礫撤去してるときもあの人たちはスコップひとつで頑張ってくれたんだよ。」と。
そして「頑張っぺ!」という言葉をあちこちで何度も聞いた。
「今度はボランティアさんたちにボランティアしてあげたい」とも。

歌津町のガソリンスタンドのおじさんが
「ここは廃村になるんだ」と言った言葉が忘れられない。
最近のテレビではまるで何事もなかったような平和ムード一色だけど、まったくそんなことはない。まだまだ何年もかかる気が遠くなるほどの道のり。
忘れてはならない。というか一度見たら忘れられない。
「みんなにこの風景を見てもらいたい。忘れてほしくない。風化しないでほしい」とも言われた。とっても難しい言葉だけど、敢えて「頑張ろうね!」と声をかけたいなと思った。
これは夢でもない。他人事なんかじゃない。
東北の地が復活するまで想いを寄せて私も頑張っていこうと思う。
O子さんとA子さんの言うとおり。来てよかった。近いうちにまた来よう。今度はスコップをもって。微力ながらでもお手伝いできたらうれしい。

こうして布団がある場所で寝られること、
温かい食事があること、好きな人たちと笑って過ごせること、
そして健康で過ごせること。それらがどれだけ素晴らしいことか。

津波の前にはどんなセレブもお金も学歴も地位も権力も関係ない。
経済活動の話なんてまったく通用しない。
それらにしがみついていてもまったく意味のないことだ。

3・11以来、私たちに大切なことは何かを突きつけられ続けている気がする。
その人となりの生き方、価値観が丸裸にされているような瞬間の連続。
きっと多くの人たちが友人達との付き合い方が変化しているのではと想像する。

惨状を目の前にするたび私たちは無力感に包まれ苛まれる。
「自分には何にも出来ない」と。
でも「何をすべきかではなく何をせざるをえないかで行動した方がいい。」
若きお友達7子ちゃんがそんなことを言ってた。
そう、気持ちでやればいい。ひとりひとり出来ることを一生懸命やればいい。
きっとなにかできる。私にもそしてみんなにも。
まずは行動。だから行動し続ける人たちを批難してはならないと思う。
あきらめないで行動し続けていれば黒から白へオセロゲームのように
裏返っていくはずだと私は信じている。
心を尽くして寄り添っていこう。頑張っぺ東北!頑張っぺ私たち!
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by lalaleene | 2011-07-18 03:55

東北3days① ~福島へ~

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あぁん!せっかく日記を書いたのに、アップ寸前にPCがいきなりシャットダウン。
全部飛んでしまってあぁあ、木曜日になってしまった。。。
誰か消えたワードの復旧の仕方を教えて~~。

先週末は東北に行ってきました。

金曜日は福島へ。
パペレッタカンパニーにていわき市の蛍保育園と平第一幼稚園へ。
パペカン事務所にて前日から入り、朝の3時半に起きて4時半出発。
主宰の久田さんを含む5人を乗せた1号車は朝から車中ワーワーとお喋り大会。
高速道路に入ったあと、私が衣装や台本を含むカバンを事務所に忘れてきたことが発覚。戻るわけにもいかず私もパニックに。そんないろんな含みをもっての一日のスタートでしたが8時前には現地に入りました。

するとたったひとり諸事情により電車入りすることになっていたピアノの中岡さんの乗る特急電車に、北千住で「線路内に人が立ち入り」→「逃走」→「確保」という事故というより事件が発生!大幅に遅刻することが決定。急遽弾いたこともない劇中音楽を私がピアノ演奏することになってしまいました。譜面もなく、頼りは頭の中のメロディーだけ!ひぇぇぇ!!私の役どころは、撮影にきていたカメラマンの福田さんが担当することに!福田さんも急なことにうろたえている。ぎゃ~っがんばって~!劇中歌と同様「人生はなんてファンタスティックでスリリングでミステリアスなの~!」

と、そんなこんなでドタバタなスタートでしたが、「1、2、1、2!」と整列しながら子どもたちがお部屋に入ってきたら、一気に会場が明るくなりました。
元気な声、屈託のない笑顔、汚れない瞳。感動ものの可愛らしさでした。
開演前に私のアコーディオンと歌で一緒に歌をうたったあと、人形劇へ。
赤頭巾とお母さんのやりとりには子どもたち笑い転げ、狼登場には泣いたりと大騒ぎ。私も内心おろおろしつつも無事ピアノを弾くことが出来てホッ。何とかやり遂げました。
1回目終了したあとはすぐに2回目の平第一幼稚園へ移動。2回目は中岡さんのピアノでの公演。やっぱりこの人はうまいなぁ。
自分でやってみて初めて人のやってることの技術やこだわりや気遣いがわかることってあるわね。もっと物事は注意深く見よう。
もちろん2回目も大盛り上がりのうち大成功。たくさんの拍手の中終了しました。

最後園長先生が「赤ずきんは狼にガブリと噛まれてもあきらめずに頑張ったねぇ。みんなも辛いことがあってもあきらめないでね。」と挨拶なさり、泣きそうでした。
この子たちを取り巻く状況はとてもシビアだ。外で遊べない子どもたちのために、と、行った今回の公演。しかも平第一幼稚園の園児の約3分の1は、海岸に近い「久之浜第一幼稚園」に通っていた子どもたち。幼稚園は地震と津波で建物が崩壊。家が流され仮設住宅から通園しているお子さんもそして津波で亡くなったお子さんもいるとか。

園庭の向こうには青々と風に揺れる一面の田んぼ。なんて美しい日本の風景なんだろうか。そして会う人会う人おだやかでおっとりした善良な人たち。この45キロ先に今も事故が収束しない原発があるだなんて信じられないし信じたくないと思ってしまう。
こんな善良な人たちに「今日から福島の野菜や牛は安全ではないから食べちゃいけない!」と突きつけることは、どんなに非情なことか。祖先から受け継がれてきた暮らしの営みを容赦なく断絶されることは殺されることよりも辛いことだ。東京の人たちはこの人たちにまずは謝るべきだと思った。私たちの電気を作ってくれていたこの県の人たちに。知らなかったとはいえ私たちの無知ゆえに引き起こした事故であったことを。そしてこんなに福島の人たちに辛い思いをさせているにも関わらず、まだ経済優先で原発推進してる人たちは収束作業をするために誰よりも先に原発に向かうべきだと思う。

子どもたちには罪がない。そして選挙権もない。だから子ども達を大人たちは無条件で守ってあげる義務があると思う。健やかに大きくなってもらいたい。

子どもたちに大きな声で「ありがとうございました!」と言われたが、「ありがとう」と言わなきゃいけないのはこちらの方だ。本当にありがとう。そして本当にごめんなさい。
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by lalaleene | 2011-07-14 10:35

あつい~~~。

一泊で伊豆のばあちゃんちに行ってきました。
とにかく伊豆は涼しい。虫の声を聞きながら風がそよそよし、
窓をあけて眠る瞬間のなんとも優しい時間よ。しあわせだった。

しかし今東京に帰ってきてあまりの暑さに一気に汗が噴き出した。
ひょえ~~~。なんて暑いの~~。

さてさてたった今帰ってきたけど、水飲んだらもう行かなくちゃ。
今晩はパペレッタカンパニーに一泊し、
明日の朝4時出発で福島入りです。
明日は幼稚園二本立てで人形劇。明日は私は狼の声なの。
初めての男役。楽しみ。

福島のちびっこたちに会えること楽しみにしています。
ほんの少しの時間だけど楽しい時間を一緒に過ごしましょうね。
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by lalaleene | 2011-07-07 16:45

シンガーソングライター・ララリーヌのブログ


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